経営する投資会社の株価が2万倍!
資産運用の世界で「投資の神様」と呼ばれるのはアメリカのウォーレン・バフェットさんです。私は、これから資産運用を始める方には、真っ先にこの方のことを知っていただきたいと思います。
1930年生まれ、89才。アメリカでは地元である「オマハ(ネブラスカ州の都市)の賢人」と呼ばれ、世界最大の投資会社バークシャー・ハサウェイの会長兼CEO(最高経営責任者)。資産840億ドルと言われる大富豪。
幼い頃からアルバイトをし、11歳で初めて株投資。1965年繊維業だったバークシャー・ハサウェイ社の経営権を取得し、その後同社から様々のアメリカ企業に投資するようになり、2015年までの50年間に、同社の株価は約20,000倍(株価指数S&P500は約140倍)になったといいます。
神様の哲学
彼の思想が伺えるものとして、多くの金言・警句が伝えられています。
「今日や明日、来月に株価が上がろうが下がろうが、私にはどうでもいい。その会社が10年、50年経っても欲しいと皆が思うものを作っているかどうかが重要だ」
「ビジネスが良ければ、株価はいずれそれを反映する」
「株は単純。みんなが恐怖におののいているときに買い、陶酔状態の時に恐怖を覚えて売ればいい」
といった投資についてのものから、
「並外れた結果を出すために、並外れたことをする必要はない」
「私が成功した理由は、飛び越えられるであろう30センチのハードルを探すことに精を傾けたから」
「愛を得るには、愛される人間でなければならない」
といった人生訓まで、哲学を感じさせます。
一般人の資産運用方法
彼の投資方法は、要約してしまうと、収益力が見込めるような企業で、株価がその価値に比べて割安な会社の株に、まとまった投資をする、といった方法です。 その前提になるのは、徹底した情報収集と分析ができる能力です。
その彼が、自分達のような分析は誰にでもできる訳ではないことを前提に、一般人の資産運用について触れた話があります。
「分散投資は無知に対する防衛策だ」
これは具体的には、彼の遺産の運用方法を指示したと伝えられる、次の話につながります。
「10%の現金で米国短期債を、残る90%の現金でS&P500(アメリカの代表的株価指数)に連動する非常に低コストのインデックスファンドを購入する(バンガード社のインデックスファンドを推奨)」
なお、彼は日本の株式には投資していません。その話はまた別稿で触れたいと思います。